有機農業は、環境に優しく、持続可能な農業方法として注目されています。
今回は、日本の有機農業の比率と現状について解説します。
目次
01| 日本の有機農業の比率
02|有機JAS認証の取得状況
03|日本の有機農業の現状
01 |日本の有機農業の比率
有機農業の定義と基準
有機農業は、化学的に合成された肥料や農薬を使用せず、遺伝子組換え技術も利用しない農業方法です。
日本では「有機JAS認証」がその基準を満たす農産物に与えられます。
有機農業の比率
2021年9月に農林水産省が発表した「みどりの食料システム戦略」においては、有機農業の面積を2050年までに100万ha(全農地の25%)へと拡大する目標が掲げられています。
では現在の日本において、有機農業の取り組み農地はどの程度あるのでしょうか。
2022年時点では、日本の有機農業の取組面積は約25.2千ヘクタールで、全耕地面積の約0.5%を占めています 。この数値は、世界平均の1.5%と比較して低いものの、過去10年間で約5割と大きく拡大しています 。
02 |有機JAS認証の取得状況
機農業の取組み面積の内訳をみると、2022年における有機JAS認証を取得している農地の面積は約15,300ヘクタールで、全体の約56%を占め、過去最高を記録しました 。
認証を受けていない農地が44%と、近年、認証を取得している農地の割合は上昇しています。
03 |日本の有機農業の現状
地域別の取組状況
日本全国で有機農業が行われていますが、特に北海道や九州地方での取組が盛んです。
北海道では、牧草地の有機農業が急速に拡大しており、2020年度には国内の牧草地の有機JAS認証ほ場は1,756ヘクタールに達しました 。
作物別の取組状況
有機農業は、米、大豆、野菜、果樹など多様な作物で実施されています。
2020年農林業センサス(農林業経営体調査)における有機農業に関する実態調査では、野菜の割合が多く、有機栽培面積は24,647ヘクタールで、全体の8.7%を占めています 。
また、果樹の有機栽培面積も12,750ヘクタールで、全体の7.4%を占めています 。
ただし農林業センサスで聴取している有機農業は,自然農法やJAS有機の認証を受けていない有機農業も含まれており、有機JASの格付けほ場等の把握方法とは異なる調査方法に基づくデータである為、分析・解釈する上で留意する必要があります。
日本の有機農業は、まだ全体の比率としては低いものの、着実に拡大しています。政府の支援や消費者の関心の高まりにより、今後も成長が期待されます。有機農業に取り組むことで、環境保護と持続可能な農業の実現に貢献できるでしょう。
有機農業に興味を持ち、取り組みたいと感じていただければ幸いです。
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